災害には十分に備えをしておきましょう:大谷義彦
新年早々、1日には能登半島での大地震、2日には羽田でのJAL機と海保機の衝突炎上事故と、立て続けに大きな災害が発生し、大変びっくりしました。1日のは自然災害、2日のは人的災害ですが、いずれにせよ当事者にとってはまことに不運としか言いようがなく、避けられないことでした。したがって、災害後の処置を、いかに素早く、適切に行うかを常に備えておくことが重要かと思いました。JAL機の乗客、乗員が全員無事に脱出避難できたのは、まことに幸いなことであったと思うと共に、これは緊急時のための客室乗務員の訓練の賜物と言えるのではないでしょうか。自然災害に対しては、日ごろから退避場所を考えておくことと、水、食料、衣類、トイレ用品などを備えておかなければいけないな、とつくづく感じているところです。
皆様方の中に、ご関係の方がいらっしゃいましたら、お見舞い申し上げますと共に、亡くなられた方には、心からご冥福をお祈り申し上げます。
さて、しばらくお休みをしておりました浮世絵のなかに描かれた「あかり」の紹介ですが、これまでの太陽、月、蛍、雪、篝火(かがりび)、蠟燭(ろうそく)に続く今回は、行灯(あんどん)と八間(はちけん)です。
まず行燈ですが、普通の明かりとして使っている場面ではなく、図の題名にありますように、「子供の影絵遊び」(鈴木春信作)です。5人の子供たちが火鉢を囲んでおり、その中で年かさの子供の思いついた新しい楽しみでしょうか、両手で兎の形を作り、「行燈」の光を使ってその影を衝立に映す影絵遊びをしているところなのです。和やかで、なかなかよい雰囲気がでていますね。
次は八間ですが、和紙を張った天蓋が反射板の役目をしており、広い範囲を照らすことができるので、人の多く集まる場所で、天井から吊るして使っていました。関東では、八間四方をも明るくするというところからその名があり、関西では四方四隅を意味する「八方」とも呼ばれております。図は、歌川国貞が文化8年(1811年)に描いた「新吉原三枚続図」で、遊郭の2階廊下の天井に3台の「八間」が吊り下げられており、当時としては、とても明るかったでしょうね。
それでは、皆様方のご健勝とさらなるご活躍をお祈り申し上げまして、これにて失礼いたします。どうか折に触れて、大谷研究室卒業生の会ホームページをご覧いただき、コメントをジャンジャン送っていただき、楽しい場として、意見交換の場としてご活用ください。
令和6年1月 大谷 義彦
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